2014.7.30.(水)

それぞれの道

　宿を確保できずに、尾道のライブハウスに泊めてもらった僕。控え室で目を覚ますと、部屋は蒸し風呂のようであった。クーラーは動いているが、働いてはいないようで、全身が汗だくだ。もう出発しないと間に合わない時間になっていたので、隣の事務所でスヤスヤ寝ている尾道BB店長、今谷氏に心の中で別れを告げ、駅に向かって歩き出した。

　早朝の尾道はもう暑くなり始めていたが、蒸し風呂のような部屋に寝ていたせいか、吹く風がどこかさわやかで心地よい。異郷で迎える朝は、いつもよそよしく自分の心をかき立てるものだが、尾道の朝の風は潮の匂いも混ざって、どこかしら僕がいつも住んでいる街に近いような、そんな気もする。

　尾道駅から在来線に乗り換え、いったん福山へ。福山から新幹線を使って、大阪をめざす。日本は狭い国土の国だが、それでも日本は広い。いろんな土地にいろんな人がいる。僕が住んでいるあたりとこの辺じゃあ、植物の感じも違うものだ。また必ず来るよと流れる尾道の風景に誓う。

　大阪梅田は大都会だ。東京に長いこと住んでいたのにもかかわらず、ここ最近じゃ田舎暮らしに慣れてしまって、都会に来るとなんだかキョロキョロしてしまう。入り時間は迫っていたが、どうしても汗を流したくて、この日の会場、梅田Zeelaの裏手にある漫画喫茶にチェックイン。シャワーで汗を流す。快適。

　入り時間を少し過ぎて、梅田Zeelaに到着。もうたくさん人がいた。朝１０時というのに。笑　前哨戦から含めて４ヶ月以上続いた『仁義なき戦い』も、この日梅田編をもってファイナル。再び参加１９バンドが総出演の大団円。１１時半からスタートして、夜の１０時くらいまでライブが続く。

朝、福山駅から見た福山城。駅のホームのすぐ目の前に城があるなんて素敵。

『仁義なき戦いファイナル』開演前に大急ぎで食べに行った、大阪「揚子江」のラーメン。福井の「真竜ラーメン」の源流だそうだ。確かに似ている。

　全１９バンド。全部観た。もうあれだ、こんな機会はもう多分そうそうないと思うから。笑　最初からずーっといるお客さんはそれほどいなかったけど、どんどん増えて大入り状態でした。僕は、２曲だけ演奏した。もうそれで十分な気がしたから。何か疲れていたけど、笑　頑張りました。他の出演者たちも、持てる力を出し切ってライブしていたと思う。酔いが回ってベロベロでしたが、僕もサークルモッシュに引っ張り込まれてグルグル回りました。おかげで酒も回って、グルグル目も回ったよ。世界もまわった。

　このイベントに参加できてよかったと思います。最初は「バンドがよかったけど、参加できるバンドがいないから」っていう消極的な理由みたいだったけど、弾き語りでの参加は、このイベントに変化をもたらし一石を投じることができたと自負してるし、実際ひとりでよく頑張ったと思ってます。自画自賛。笑　実際バンドの人たちにも、「今までと弾き語りのイメージが変わった、身近になった」と言ってくれる人があって、本当にソロ名利に尽きるというか。うれしかったです。

　たくさんの出会いがあった。この日でいったんそれぞれの道へ戻るけど、ずっと道を歩き続けていれば、またどこかでそれぞれの道は交差するものと信じている。何か泣いていたやつもいたけど、笑　僕は寂しくなんかない。会えると信じているし、また会おう。

仙台　Artfilm、スリーシープ

郡山　知る権利、truth&paradox

新潟　Eyeless Jack in Morbid Halloween

長野　ツいてるズ

金沢　ふうり

厚木　two step glory

渋谷　buzz.

横浜　none of your business

名古屋　Mario 2 Block

大阪　M.Y.B

神戸　Glory Hole

岡山 the ER！C

尾道　ALiVE

広島　carbon monofix

出雲　門脇大樹

徳島　ラビットピース

小倉　fuss×fuss

福岡　PORFIDIO

そして各ライブハウススタッフの皆さん、各地観客の方々。

福井ＣＨＯＰ店長ダニ純氏を始め、応援して下さった地元福井の皆さん。

どうもありがとうございました！

『仁義なき戦い２０１４ １９巴』

これにて終了！来年もよろしく！！（来年は誰が出るのかな！？）