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ブログ2014.9.2.(火)
晩夏の風
8月31日。このころにはもう、夏は急に勢いをなくして、夜風が大分冷たくなり始めていた。気が抜けるほど早くやってきた夏の終わり。この日は、松並哲也が初めて臨む一日二本立てライブ。全力で駆け抜けて、全力で一日を終えて、夏にお別れしようという心境でありました。
昼の部は福井CHOPにて、恒例の『アコースティックナイト』。とは言っても昼のライブなのでナイトではないのだが。僕は昨年6月に福井CHOPのアコースティックライブに初めて出て以来、今まで欠かさず出ている。僕の活動のベースであり、ペースメイカーのようなイベントと言ってもいい、福井CHOPアコースティック。でも、昼間の開催は僕が知る限り初めてで、入り時間が午前中っていうのも、それだけで何か違和感を覚えるというか、それは違和感ではなくて眠気だろうという指摘も甘んじて受け入れたいものだけど。新鮮なのは昼の開催だからというだけではなくて、共演者も初めての人がいて。武生から能勢愛子さん、鯖江の山本昌和くん。能勢さんは、僕が弾き語りを始めた時、お名前をよく聞いていた人で、人に勧められてYoutubeで能勢さんの映像を観た時は、福井にもこんなすごい人がいるんだなあ、と思ったものです。その後鯖江のラグタイムなどでお会いするようになり、今回ようやく初共演となったわけ。山本くんも、鯖江のラグタイムでお客同士として初めて会って、その後僕のライブを観てくれるようになり、山本君も音楽活動を活発化させたいというので、CHOPに紹介させてもらったというわけです。
そんなわけで出演者もお客さんも割と鯖江・武生人脈が多い中での新鮮なCHOPアコースティックとなりました。山本くんは緊張しながらもしっかりやることをこなしていたし、能勢さんは最近芸風を変えたらしく、まだこれから先が楽しみなライブをしていたし、もう一人の共演の山田治久さん(彼もここ最近のCHOPアコースティックには欠かさず出ている)は相変わらずストイックで確かな演奏だったし。僭越ながらトリを務めました僕は、この日新曲をやりました。その名も「クソッタレのブルース」。テンポも速いし、歌も音程が高くてキツイ、身体を酷使する新曲。笑 まだ歌詞も頭に入ってない程できたてほやほやの曲だったけど、勢いに任せてやりました。普段僕を観ている人たちのみならず、この日初めて僕を観たという観客の方にもあの曲がよかったと言っていただいて、本当にうれしい。まだまだ成長するであろうこの新曲、これから毎回セットリストに組み込んでいきたい。ぜひ聴いてもらいたいな。
しかしながら前述の通りキツイ曲で、ガッツリ体力を消耗し、ホウホウのテイでライブ終了。昼の部でかなりやり切った感を醸し出しながら、夜の部の会場である福井駅前AOSSAに向かった。
夜の部は、片町のBarUTaの開店2周年パーティー。AOSSA3階の「ナナイロ」というお店を借り切っての賑やかな宴だ。飲み放題食べ放題ということもあって、序盤から酔客が盛り上がって楽しげな雰囲気の中ライブが進行。UTaゆかりの人たちが次々と歌を披露。僕はUTaは昨年の11月くらいに初めて行った。最初は、知り合いにこういう店があって、歌わせてもらえると聴いて、営業時間にひとりで店に挨拶に行ってみたのだった。そしてその場で一曲オーディション的に演奏して、マスターの野坂さんに知ってもらって、毎月のイベント『UTaMOKU!』に参加させてもらえるようになりました。周年パーティーにも声をかけてもらえるなど、とても光栄なことで嬉しかった。
僕はこういうパーティーで盛り上がるような楽しげな曲ってのは歌わない人なんです。歌いたくない訳じゃないが、そういう曲がない。だけどこの日は、そういう曲じゃなくても楽しげな雰囲気で歌うことにしました。みんな酔っぱらって楽しそうだしね。笑 終わった後、真剣に聴いてくれたのであろう何人もの人が僕に声をかけてくれました。嬉しかったです。
こんな雰囲気。トリはもちろんマスター野坂氏のUTaUNITで盛大にしめて、楽しげな夜はお開き。3年目も応援しています。
奇跡的な風景に出合うことも多いです。日々の出会いも、風景も、実は奇跡的なことなんだよな。夜の神社でおみくじを引いたら、なかなかよい運勢がおみくじボックスから転がり出てきたよ。おみくじとか占いは信じないタチだけど。なんなら奇跡も信じないタチだけど。この世のものとは思えないあの夕焼けを見ていると、そういうものもあるのかもしれないと思わされる。素晴らしい感情をもたらしてくれる出会いにも、感謝しています。
心は、秋に向かっています。夜風は、日々冷たくなっていきます。