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2014.11.26.(水)

歌、唄、唱

 11月24日は、神戸でライブだった。10月に福井にツアーに来ていて知り合った「ニワトリの唱」こと登里康治くんの、全国ツアーファイナルイベントにお誘いがかかり、神戸アートハウスに初めてお邪魔する運びとなった。

 神戸に到着し、アートハウスに入ると花のお届け物。さっそく彼の人望が感じられる。挨拶もそこそこにリハーサル。アートハウス、素晴らしいサウンド。ガッツとクリアさを兼ね揃えた、非常にやりやすい環境を作ってもらった。これは良いライブができなければ神戸の海に沈むしかない。覚悟が身体の奥底からやってくる。

 さすがに47都道府県ツアーの最終日、リハーサル中の雰囲気もピリッとした、緊張感が感じられる。実際、本当に大したものだ。独りで全国を回る彼の旅模様を思う。


 関西の歴史は古い。神戸の町を歩いていても、洗練と古めかしさといかがわしさが何の違和感もなく同居しているように思う。アートハウスのすぐ横には稲荷神社。

 生田の森。中を歩いてみた。何か異世界。

 繁華街のビルをウロウロしていたら、美少女フィギュアの店にたどり着いた。東京中野の、ブロードウェイに近い雰囲気のビルだった。ちなみに、美少女フィギュアに特に興味はない。まだ。

 関西は、自分に高値をつけるのが当たり前。自分を高く売る。僕のCD-Rは今無料配布しているけど、早くお金をとれるCDを作って物販コーナーに並べたい。良いものを作る。可能な限り、自分を高く売る。基本だ。価値などないものに、価値が生まれる。それが新しい、価値観、だ。

 そうこう言っているうちに始まった。このイベントは、ラジオ番組の公開収録も兼ねている。この日共演のウタモモさんの番組、『ウタモモの深夜計画』という番組の特別版だ。この番組は同じく共演のtoumaくんとPANZさん含めた3人がパーソナリティーらしいが、ニワトリくんも番組内にコーナーを持っている、のかな。とにかく僕はいままでラジオを絡めたライブイベントに参加したことがなくて、興味深く見ていた。ウタモモさん、やはり関西人、喋りがうまい、うまい。僕は関西人のこういうテンポの良い喋りや会話に憧れてしまうな。

 toumaくんとPANZちゃん(ニューハーフ)の出番が終わり、僕の出番。観客のノリの良さは、やはり関西!手拍子、笑い声、愛あるヤジ、すべてが僕の最高の演奏を引き出してくれた。感謝。途中女子から「チューニング姿、カッコいい!」の声援が飛ぶに至って、もう何て言っていいかわからなくなった。チューニングって。新しい褒め方。

 その後、京都のレイリーさん、福岡のやもと問唔さん、ウタモモさん率いるバンドが続き、会場は興奮のるつぼと化していく。皆さん、素晴らしいパフォーマンス。西日本は熱いぜえ。

 そして最後を飾るのは、ニワトリの唱。全国で拾い集めてきたものを、すべてさらけ出すかのような渾身のステージ。MCが全然うまくなってないと野次られてたけど、朴訥とした彼の魅力が際立っていたように思う。また必ず一緒にやりたい、そんな男だ。

 この夏仁義なき戦いツアーで知り合った神戸グローリーホールのつっつーも駆けつけてくれた。彼との音楽談義は尽きることがない。次回は一晩飲み明かしたいと思ってる。それにしても俺はジンを飲み過ぎて、アートハウスのトニックウォーターが品切れになるという事案を発生させてしまった。何杯飲んだかわからん。

 打ち上げは近くの焼き鳥屋で。おもにやもと問唔さんと、下らない下ネタなどを話す。やもとさんも福井に頻繁にツアーに来られている、筋金入りのツアーマンだ。焼酎が入るに至って、脳みそがグワングワンしだし、前後不覚になって床と同化。こんなになみなみ注ぐからさ。

 そして酔いが回った僕はみんなと別れ、ネットカフェのボックス席で死亡した。もう何の歌も聞こえない。明け方、ニワトリの唱を聞くこともなく、僕は少し寝坊して福井に向けた帰路についた。朝の神戸は、雨降りで、少し寂しかった。

 また行くよ!神戸!

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