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ブログ2015.8.16.(日)
咆哮の夜、再び
タイムマシンはいらないが、記憶にとどめておきたいことはある。
8月2日。この日は福井ノーサイドでライブだった。
何気ない1日なんだろうし、振り返れば「そんな日もあったなあ」と思うかも知れない、そんな時間なのかも知れない。しかし切実に今を生きる者にとっては、「その瞬間」こそがすべてであり、この日は間違いなく僕にとってはそういう日だった。
福井の女性弾き語りに能勢愛子さんという人がいて、このブログでも度々ご登場願っているのだが、能勢さんをノーサイドに紹介させてもらって、初のライブだった。本当に世の中うまいことできてるなあ、と思わされたというか、強い思いを持つ者同士は引き付け合う力があるらしい。僕は運命論者でもないし、むしろ運命などというものに抗って生きなければならない、くらいの考えを持っているのだが、このアンテナとアンテナが反応し合う感じというか引き合う力というものは、実際その存在を感じてやまないのだ。
撮影:田辺朋宏さん
というのは、この日横浜から来ていた本間章浩さんと能勢さんは、同じ小学校に通っていたことが判明したためだ。なんなら能勢さんの妹と本間さんが同級生らしいこともわかって、奇跡の偶然ぶりに場が沸いた。
本間さんは、僕にとってもある種「運命の人」的な人物だ。この日から遡ること半年ほど前、本間さんがノーサイドに来るというので僕は初めて対バンさせてもらったのだった。運命は信じないが、何かを感じ取って僕と本間さんを対バンさせたノーサイドのテツヲさんの感覚は本当に凄い。
その時の模様→http://ameblo.jp/macchan429/entry-11982032747.html
僕はこの人のパフォーマンスに目を開かれた。1曲終わる度ごとに全力を使い果たし、死んでしまうのではないか、と思えるくらいの全身全霊を擲つかのようなステージに、「僕はまだ全然全力を出していなかったのではないか」と思わされたのだった。
実際にはそんなことはなかったと思う。いつだって余裕なんてなかったし、全力を出してきたつもりだ。だけど、本間さんを観て、さらに上の感覚を知って、自分のぬるさを感じたのは確かだ。この日以来、感覚が変わってしまったし、誰と対バンしてもビビることはなくなった。本間さんには感謝している。
僕がステージを終えると、僕の次の出番である本間さんが近づいてきて「素晴らしかった」と声をかけてくれた。本当に嬉しかったこと。
FFFのステージに本間さんもリードギターで参加。打ち合わせなしの即興だったが、今クール一番ロックンロールな瞬間だった。皇帝魚若さんもゲストとしてステージに呼ばれ、珍しいレスポール姿を見せてくれた。
とても素晴らしい夜になりました。本間さんには「東京に来る時は連絡くれ」とまで言ってもらえた。必ずまた同じステージでやりたい。
僕もまだまだ行かねばならない。大事なことが一つ決まったんだ。