Blog

ブログ

2015.9.24.(木)

夏を駆け抜けて(雨に奪われ)

 8月30日。そうそう。去年と似たようなシチュエーションだったなあ。と。もっとも1年前と違うのは、この雨だ。折からの台風で、福井一帯は暴風圏に巻き込まれていた。

 そんな中で行われたのが、敦賀の松屋町筋が企画するこのパーティー。『ESP(エンドレス・サマー・パーティー)』である。ESPと聞いて想像するのは、某音楽専門学校/楽器ブランド、もしくはマイルス・ディヴィスのアルバムタイトルだが、この美浜町で行われたイベント、のっけからの「夏終わった感」が凄まじく、まず一笑い。しかしながらテントがあるおかげで何とかかんとか演奏もでき、イベントもつつがなく進行した。

 思えば僕は福井県の嶺南地方つまりは敦賀以南で演奏したことがない。僕にとって、嶺北は謎に満ちた土地であり、福井県の最北部近くに住む人にとっては、ほとんど縁もできないような土地なのだ。僕が住んでいるところからだと、敦賀よりも石川県は金沢の方が距離的にも文化的にも近いのである。同じ福井県だからといって嶺北と嶺南は、根底にある文化も違うし(北は北陸文化圏、南は近畿文化圏)、言葉もまったく違うのだ。嶺南地方は経済的にも嶺北にも後れをとり、嶺北と同じ県民であることを嫌がっている人もいると聞く。それはまあ考えてみればごもっともであり、至極まっとうなことなのだった。

 じゃあ、違う県みたいという意識なら違う県同士交流すればいいんじゃない?というのが僕の考え方であって、僕個人的には、嶺南の風土にものすごく興味と関心を持っている訳なのだ。食べ物だって人だって素晴らしいし、音楽だって嶺北とは生まれる土壌が違って、きっと面白いものが出てくるはず。

 で、参加してみたESP。歌うGlico。嶺北の弾き語りだ。

 嶺南はやはり関西文化圏なんだなあと思うのは、ライブなんかでも客のノリが本当によい。当然ヤジなんかも頻繁に飛ぶわけだが、それが何だか心地よかったりもする。表現者はそういう形であっても反応があるとやりがいを感じるものだ。

 僕も歌っている時はツッコミやヤジを受けたりしたが、それが新たな反応を生む場合も多々ある。

 さて、この日は2本立て。このESPの後は、嶺北に舞い戻り、BarUTaの3周年パーティーでも歌う予定だったのだ。しかしこの天候。降ったりやんだりの繰り返し、UTaのパーティーも中止になるかと思われたが、何と敢行するとのこと。僕は美浜を出発した。

 UTaのパーティー会場、今年は福井駅前の西武屋上ビアガーデンだ。周年パーティーの会場が毎年大きくなるのは、素晴らしいことだ。

 去年の周年パーティーの記事はこちら

http://ameblo.jp/macchan429/entry-11919035145.html

 みんな楽しんでました。僕もビール飲みました。

 日が明けて、戻った青空に、夏はもういないように思ったけど、まだまだ消えない遠くの山の方の入道雲だけが、その名残をとどめていた。

 1年前のこの日を、僕は思い出していた。とても大切な日だったなあと。

コメントをどうぞ

CAPTCHA


内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。
日本語が含まれない、URLが4つ以上含まれる場合はスパムとみなされ無視されます。